武能岳・武能沢(天神平〜谷川岳〜一ノ倉岳〜茂倉岳〜武能岳〜武能沢〜土合)
3月11日
コースタイム:スキー場7:40〜谷川岳9:25・9:50〜茂倉岳11:05・11:20〜武能岳12:30・13:05〜武能沢
               〜湯檜曽川13:30〜土合14:15
武能岳へは土樽から蓬峠経由が一般的だが、車の回収等が面倒なので先週下見をしておいた天神平から茂倉岳経由の
ルートで挑戦。

自宅を4時に出て、駐車場6:46到着。準備をして7:40シール登高開始。
今週は気温が高く、雪の緩むのが早いのでシールで谷川岳まで登高。途中、乗鞍で会った伊藤さんらの2人パーティー遭遇。
万太郎谷上部から茂倉谷へのコースらしく、先々週、同様のコースの予定であったが、自分は芝倉沢に下ってしまった。
谷川岳からは、なるべく斜度を落とさないようにトラバースし、ノゾキ付近からアイゼンで一ノ倉岳、茂倉岳と登る。
今週も素晴らしい眺めである。今日はここからが問題であり、休憩もそこそこに滑降準備を整える。

             

                            茂倉岳から武能岳方面

はたしてどこまでスキーが使えるか分からないが、稜線を武能岳方面に滑降開始。最初はガリガリのデコボコ斜面で横滑りを
交えながら右の雪庇に注意し慎重に下る。岩をトラバースし雪庇の切れた斜面に出ると芝倉沢右俣の最上部である。
ここから芝倉沢右俣上部を滑降。腐った雪で今一であるが標高差200mほどシュプールを刻みトラバースぎみに最低鞍部
に出る。
ここからアイゼンとピッケルで武能岳を目指す。笹平を過ぎると急な雪壁に取り付く。雪が腐ってアイゼンの効きが悪いので
ピッケルで確保しながら慎重に登る。雪壁を登りきり山頂かと思いきや、山頂は更に先であり、クレバスと雪庇に注意しながら
待望の山頂到着。
山頂からの眺めは良く、朝日岳、巻機山へ続く国境稜線。手前には蓬峠の小屋が見えている。振り返ると、越えて来た稜線
と芝倉沢が大きい。

             

                       芝倉沢と越えてきた稜線。手前が右俣


             

                       巻機山と蓬峠。黄色の蓬峠ヒュッテが見える    

あとは下るだけなので無風の山頂でのんびり休む。隣の土樽からの登山者のカップラーメンとビールが旨そうである。
こっちは質素にウィダーとテルモスの紅茶でスタミナ充電。

             

                          滑降前に記念写真

さて、いよいよ滑降。山頂から直接、武能沢に滑り込むエクストリーム色の強いルートである。
雪庇を避けてドロップイン。雪質は重く湿った雪で、快適ではないが、その分滑落の恐怖はない。ターンによるブロック雪崩が
が発生するため、それに注意しなから下る。ルートはすぐに右よりに岩の下の急斜面(45度ぐらいか?)となりここが核心部
か?ここは日陰となっており、雪が締まってザラメとなり、むしろ条件は良い。コースはやや左へカーブすると広い沢が一直線
に下っており、雪質が良ければ快適な斜面であろう。

             

                          武能沢上部を振り返る


             

                             これから核心部


             

                             核心部の通過


             

                        核心部を過ぎると広い沢となる

右に大きく曲がると斜度か緩くなり、開放感のある斜面となる。やがて左から白樺沢〜白樺尾根避難小屋経由のシュプール
が合流し、余韻に浸りながらのんびり少下れば湯檜曽川である。

             

                       滑降途中から武能岳を振り返る

大休止後、土合まで45分程スキーを滑らせればフィナーレ。
今日は、夏山のような汗をかいたので、温泉はもちろん、その分ビールで水分補給が待ちどうしい。