平標山・西ゼン上部
(元橋〜ヤカイ沢〜平標山頂〜西ゼン上部往復〜ヤカイ沢〜元橋)
3月20日
自宅を4:30に出て、8:15元橋の駐車場出発。天気予報は良くないせいか車は十数台のみであった。山スキーMLの情報
から下部の沢のスノーブリッジがないらしく渓流用長靴を持参し準備万端でスタート。ヤカイ沢に入ってアイスバーンぎみの
斜面を登る。天気は高曇りでこの段階では山頂は見えている。

             

                        だいぶ地肌が目立ち始めた平標山

途中から右の尾根に取り付くが、上部でシ−ルが効かなくなり100mほど担いで尾根に出て、再びシール登高。山頂に続く
稜線に出てひと登りで平標山頂着11:15。
徐々に視界が悪くなり、急いで準備し西ゼンに向け滑降開始。

             

                           山頂からの西ゼン方面

上部は吹き溜まりがあり、意外に快適でプチパウダー。沢状の斜面に入ってからはパウダー、ウィンドクラスト、モナカと刻々と
変化し滑り難い雪質である。そして時々、亀裂が入りいやらしい。ついに滑降の衝撃で雪崩が発生するが、新雪の積雪その
ものが少ないのと中斜度ですぐに止まり大した事はないと判断しそのまま滑降。左にカーブし、いよいよ西ゼン核心部の狭い
急斜面にさしかかると、更に頻繁に亀裂が入りあっという間に雪崩が落下していく。何とかかわしたが、この先の急斜面を考え
るとかなりリスクがあり撤退を決定。
そうと決まったら危険地帯を一刻も早く脱出しなくてはならない。スキーを外せる斜度までそのまま登り返し、そこからスキーを
担いで標高差450mの登り返しとなる。雪も激しくなりホワイトアウトになったらまずいので気は焦るがペースが上がらない。

             

                     登り返しから振り返る、この左から急斜面となっている

13:15やっと平標山頂着。ここまでくれば一安心。ヤカイ沢側は新雪がほとんど付いていないので飛ばしすぎによる滑落に
注意すれば問題ない。あまり視界は良くないものの準備をして13:30ヤカイ沢へ滑降開始。
予想通りのアイスバーンであるが、安心感から自由自在気持ち良くターンを刻む。中間部から視界も徐々に良くなり一気に飛ばす。

             

                        ヤカイ沢中間部までくると視界も出てきた

下部も硬いバーンでスキーが滑り、13:50駐車場着。
西ゼンをあのまま下れたかも知れないが、何より無事に下る事が重要で、今回は勇気ある撤退であった。