秩父平から秩父沢滑降(新穂高〜穴毛谷敗退〜サワビ平〜大ノマ乗越〜秩父平〜秩父沢〜新穂高)
5月14日
コースタイム:新穂高5:45〜穴毛谷取り付き6:50〜サワビ平8:00〜大ノマ乗越11:40・12:00〜秩父平13:00・13:20
         〜秩父沢滑降〜滑降終点から登り返し〜ワサビ平15:00・15:15〜新穂高16:05


昨年の快適滑降再びを目指して今日は笠ヶ岳へ。
自宅を1:10出発し駐車場に5:10到着。準備をして5:45に新穂高出発。
気になるのは沢の水量の多さだ。前日までかなりの雨量があり増水しているようだ。
不安は的中。最初の堰堤を上がっても右岸に渡れそうにない。何とか左岸を巻きながら登るが、最後は高い堰堤と薮に
阻まれてしまった。靴を脱いで渡渉という選択肢もあるが天気も今一で敗退決定。

           

                              穴毛谷下部は前日までの豪雨で増水

さてこの後はどうしたものか?
当初、西穂沢も検討していたたが、これからでは稜線遥か手前で終わってしまいそうだ。そうなると大ノマ乗越しかない。
以前はGWに双六への行き帰りに良く通ったが、この時期は雪がどの程度あるのか?
いつものデブリ帯を越えると大ノマ乗越方面が見え雪は十分で安心。

           

                              久々の大ノマ乗越は雪がありスキーは可能だ

途中、左の秩父沢を見るとGW時期と違いデブリも少なくスッキリしており稜線まで繋がっていて滑降出来そうだ。この沢を詰め
ようかとも思ったが、落石で黒くなっている部分もあり、やはり大ノマ経由で稜線を戻ったほうが無難だ。
問題は急に予定を変更したので大ノマ方面の地図はなく秩父沢のエントリーポイントが分からない事だ。ダメなら大ノマへ引き返す
しかない。

           

                                秩父沢は稜線まで繋がっているようだ


           

                                やっと大ノマ乗越が近づいてきた

やっと大ノマ乗越到着。相変わらず天気は今一で稜線は雲の中。
ここから抜戸岳方面の稜線をアイゼンで登る。最初のピークを過ぎたら東側の雪庇に注意しながらエントリーポイントを探しながら
なので時間がかかる。天気は高曇りであったが穂高連峰下部もガスがかかり雪が降り始めた。
こんなところでガスられたら滑降どころではなく、引き返すかどうか判断に迷う。下部の平らな場所は確か秩父平?そうすれば
そこが源頭部では?恐る恐る下を覗くと繋がっているようだ。
         
           

                              穂高も稜線は雲の中(大ノマ乗越から)


           

                                     秩父平と秩父岩

既に雪面が硬くなっているので、更に気温が下がる前に早々に準備しテルモスの紅茶で気合を入れる。
まずはトラバースぎみにエントー。予想通りバーンは硬く、転倒したら滑落は免れない。悪い事に下部には大きな大岩が二つあり
激突しそうだ。
慎重にジャンプターン+ズルズルを繰り返し高度を下げる。上部はデブリや雪崩溝もなくフラットな雪面であり、ザラメだったらさぞ
楽しい滑降だろうが今日は我慢の滑降。

           

                                      滑降斜面を覗く


           

                            上部滑降斜面を振り返る(硬いバーンに苦労)


           

                             間違いなく下部まで雪は繋がっている

大岩を過ぎると少し雪は緩んで来たが、今度は落石帯とデブリ帯で太腿に堪える。

           

                            中間部から上部を振り返る


           

                                    大岩を無事通過


           

                                    落石帯を振り返る


          

                       トラックトレースはGPS不調により手動記入

デブリ帯を過ぎるとザラメ斜面で快適か滑降が楽しめる。登りルートに合流したら右にトラバースしたほうが早いが、下部
まで滑りきって林道に上ろうとしたが、これが誤りで林道の雪付きが悪く嫌らしく危険なトラバースになりそうなので諦めて登り
返す。
登りルートに合流したらショートカットしようとするが薮が濃く大汗を掻きながら20分もかかってしまった。
後は、スキーを担いで新穂高まで歩いて終了。

目的の笠ヶ岳には行けなかったが、秩父沢を滑れて大満足の山行であった。