22日 晴れ
室堂を11時過ぎに出発。雷鳥平まで下り、別山乗越まで登り1本滑って剣沢小屋に13:30着。
本来は翌日、剣岳山頂からのインディアンクーロアール滑降を予定していたが、2日前に山スキーヤーが滑落死しており、小屋の
主人で往年の名ガイドの佐伯友邦さんさんから滑降中止を要請され今回は見送りとする。昨年のGWに滑降しているが、雪質やクレバスの状態が厳しいとの事。翌日の予定を長次郎谷に変更。
23日晴れ
6:40ガリガリの雪面の剣沢を滑降し長次郎出合から7:10シール登高開始。熊の岩手前からアイゼン登高に切り換え長次郎のコルを目指す。
長次郎のコルを目指す
9:45長次郎のコル到着。風も無く穏やかであるが後立山方面には雲が湧き、天気予報通り午後からの天気の悪化を早くも暗示している。
10:05滑降開始。上部は快適な斜面でるが中間部以下は雪面も荒れており、あまり快適ではなさそうである。途中からトラバース
し、登りに目を付けていた源治郎尾根からの斜面を狙ってT峰懸垂場まで登り返す。コルからは、剣沢の眺めが良く、平蔵谷方向には魅力的な斜面が広がっているが下部で雪が繋がっていない可能性が高く長次郎側への滑降とする。
源治郎尾根U峰を見ながら稜線を目指す
トラバースぎみに斜面に出ると、雪崩を誘発する。春の雪で雪崩自体のスピードは緩くかまわず避けながら滑降をする。熊の岩の下まで下ると雪は締まってくるが、デコボコの雪面であまり快適ではない。
源治郎尾根付近からの滑降ルート
源治郎尾根を振り返る
剣沢までは、デコボコ斜面と落石を避けながら滑降し、11:00剣沢小屋目指してシール登高開始。
12:40剣沢小屋到着。荷物を回収し佐伯さんと談笑し再び登り、御前小屋の立つ別山乗越に13:40着。この頃からガスが多くなり遠くで雷がなり始める。
14:00雷鳥沢へ滑り出す。疲れた体に重い雪質で膝にこたえる。雷鳥平から再びシール登高で今日の宿の、みくりが池温泉に
15:05着。温泉に浸かり、ビールでくつろいでいると雨が降り出し、ちょうど良いタイミングの到着であった。
24日晴れ
7:05一の越目指してシール登高するが、昨日の疲れが膝に残っている。
一の越からスキーを担いで雄山山頂を目指す。ヨレヨレになりながら山頂到着。いつもはここから御前谷に滑降するが、今回は、もう少し斜度のある大汝山へ向かい。
9:35大汝山到着。滑降ルートを確認するが山頂手前からのルートが雪面が綺麗で快適そうである。
振り返ると雄山神社が見える
先週の蓮華岳からの眺めでは御前谷から雪が繋がっていると判断して登ったが、ロープウェー側からと山頂からの眺めで繋がっている事を確信。
下部の御前谷から尾根を右に越えればタンボ平で、眼下にロープウェーが見える
いよいよ今シーズン最後の黒部平までの滑降である。
10:00滑降開始。
斜面はこの時期としては極上のザラメで、昨日までの滑りが嘘のように急斜面に快適なターンを刻みラストにふさわしい滑降に感激。
あっという間に右からの御前谷に合流。
大汝山手前からの滑降斜面を振り返る
中間部から御前谷と合流する下部を覗く
御前谷から滑降斜面を振り返る
御前谷の雪質は、上部ほどではないものの快適に下り途中から右側にトラバースし、2500m付近の尾根に出ると、眼下にタンボ平とロープウェーが見える。休憩後、再び滑降開始。さすがに雪は荒れ始めるが、最後の滑りを楽しみ
10:40黒部平下に到着し今シーズンのフィナーレ。振り返るとスカイラインに立山連峰が浮び滑降ルート上部が見渡せる。黒部平駅までわずかに登り返し、ケーブル、トローリーバスを乗り継ぎ扇沢へ。
薬師の湯で今シーズンの疲れを癒し帰途につく。