西穂高沢敗退(上高地〜西穂高沢途中〜滑降〜岳沢小屋〜奥明神沢下部滑降〜上高地
5月19日
コースタイム:5:50上高地〜西穂高沢〜滑降ポイント9:15〜西穂高沢下部9:30・10:00〜岳沢小屋
         〜奥明神沢滑降ポイント11:10〜岳沢小屋11:15:11:35〜上高地13:00

今週は天気は良いのだが前日の降雪の影響が気になるところだ。
朝はほとんど食欲がなく登り始めてやっと空腹感が出てバナナを食べているとスキーヤーがハイスピードで登ってる。
誰かと思ったらシーハイルのUさんで速いはずだ。前穂方面らしい。
西穂高沢が見えてきたものの何処からエントリーするのだろうか?どう見ても薮を越えなくてはならないようで、良さそうな
場所を探していると後からまたまたスキーヤーが追いついて来た。間接的には知っていたが「EVA父さん」と始めてお会い
する。結局、一緒に西穂高沢へ。

       

               やっと西穂高沢が見えてきたが手前の薮を越えて取り付く

薮を越えて雪渓末端からアイゼンで登る。気になる新雪はすぐに10cm程となり、この上を考えると楽観出来ない。

       

                              稜線は遥か先


       

            西穂高沢の途中から前穂高と奥明神沢。この後下部の広い部分のみ滑降

1時間ほど登ってコンディションを確認すると雪が緩み簡単にズレそうだ。また、下からみて古いデブリと思っていたものが今日
のもののようだ。側面からもサラサラと落ち始めておりヤバそうでここは安全第一に下山だ。
下のEVA父さんに合図を送り急いで準備をして滑降開始。

       

                             下のEVA父さん

重く湿った雪で快適には程遠い。EVA父さんと合流し上の状況を話していると上部で雪崩が発生。幸い反対側に行ったので
事なきをを得たが、やはり今日のコンディションでは無理のようだ。9時半でこれではリスクはどんどん高くなる。
この後、何発か雪崩れたようで登っていたら危なかったろう。

       

                            吉田(EVA父さん提供)


       

                           吉田(EVA父さん提供)


           

                雪崩発生。規模は大きくないが早めに下りて正解だった

下部で大休止。この後どうしょうか?
奥明神沢は西斜面で南東斜面の西穂高沢よりコンディションがよいのでは?
とりあえずトラバース気味に岳沢小屋に向かう。途中の間ノ沢、天狗沢もデブリが出ている。特に天狗沢は畳岩方面から
何度か雪崩が発生している。

      

                       間ノ沢を横断中のカモシカくん

やっと奥明神沢に取り付く。扇沢が見えて懐かしい。以前滑降した際は条件が良かったが、今日は至る所で雪崩が発生
しており当然無理だが何やら繋がってそうな?

      

                         岳沢からは乗鞍岳が素晴らしい


      

                  やっと奥明神沢に取り付く沢が狭くなる辺りで終了

沢が狭くなるあたりまで来ると両サイドの沢から雪が落ち始めたので今日はここまで。岳沢小屋まで快適そうに見える斜面
だがやはり超重雪でただただ下りるのみ。

      

                    岳沢小屋への斜面は快適そうでも超重雪

岳沢小屋のテラスで大休止後下山。少し滑って後はスキーを担いでひたすら下るのみ。
13時に観光客であふれる上高地到着。この時期スキーを担いでいると場違いだ。

今日はいつもの乗鞍高原の温泉民宿泊まりで山菜に舌鼓。
前日の降雪の影響で途中敗退となってしまったが、今日の条件では致し方ない。また、取り付きでヤブ漕ぎになってしまうので
もっと早い時期か岳沢小屋方面から回り込んだほうが良さそうだ。