笠ヶ岳・播隆平〜六ノ沢
(新穂高〜穴毛谷〜七ノ沢〜笠ヶ岳〜播隆平〜六ノ沢
〜穴毛谷〜新穂高)
5月8日
コースタイム:新穂高5:30〜稜線11:00〜笠ヶ岳山荘12:00・12:25〜笠ヶ岳12:40・13:15〜新穂高15:25
穴毛谷は、以前から何度も計画していたが行く機会に恵まれず今回念願の滑降である。
村石さん、佐藤さんとのパーティーであるが、体力のある二人にどこまでついて行けるかが問題だ。
自宅を1:10出発。寝たような寝てないような状態であるが新穂高に予定通り5時前に到着。
準備をして5:30出発。
穴毛谷へは堰堤の作業道を登り、最初の堰堤をよっこいしょと越えれば雪が繋がっており本来ならばシールで登りたい
ところだが、雪が硬くスキーを担いだままの登りで、更に斜度が増したらアイゼンでの登りとなる。
*写真クリックで拡大
朝の穴毛谷
雪面はクラスト
穴毛大滝
本来は穴毛大滝の脇をそのまま詰めるが、雪が繋がっていそうなので滝のすぐ上を左にトラバースすると七ノ沢に出る
事が出来、六ノ沢も見え快適そうだ。ここからは雪も緩みシール登高。それも束の間、斜度がきつくなり再びシート
ラーゲン。先行の2人はシールで頑張り遥か先へ。(佐藤さんは結局頂上までシール)
七ノ沢を登りやっとの思いで稜線到着。風が強いので避けられる場所で休憩。笠ヶ岳へは、あとひと登りが残っている。
稜線からの笠ヶ岳
稜線間近ですが疲労困憊
稜線のアップダウンを繰り返し屋根だけ出ている笠ヶ岳山荘到着。ここは風が無く暖かいので大休止。
15分程の登りで待望の山頂到着。多少、春霞がかかっているが北アルプス名峰が白く輝いており、特に正面の槍穂高
が迫力だ。
山頂からの槍ヶ岳
北穂から奥穂、懐かしい滝谷も一望
黒部五郎、双六、薬師岳
山頂で記念写真
村石さんと佐藤さん
滑降ルートであるが五ノ沢は状況が良く分からないので六ノ沢が良さそうだが、上部からだと抜戸岩付近のエントリー
ポイントまで稜線を戻る事になるので勿体無い。結局、山頂から直接、播隆平に滑り、途中から尾根を乗越して六ノ沢へ
降りるルートととするが、問題は尾根の向こうの状況が分からない事だ。
準備をして待望の滑降。
まずは佐藤氏が雪庇の上からエントリー。村石氏も快適そうなターンで続く。滑り出すと快適なザラメで時々フィルムクラスト
で何とも気持ちが良い。スケール、ロケーション、雪質と申し分ないく、あっという間に播隆平に到着。
山頂からの滑降(佐藤氏)
山頂からの快適斜面と佐藤氏
播隆平への滑降(吉田)
播隆平への滑降(村石氏)
播隆平への斜面
播隆平で一息
ここから問題のトラバース、最後は結構な急斜面で嫌らしいが問題なく目標の尾根上に到着し下部を覗く。
コルから播隆平へのシュプール
45度以上のルンゼの急斜面であるが滑れそうだ。雪も繋がっていそうなのでここから六ノ沢へエントリー開始。
雪は柔らかいが湿雪雪崩が止まらなく、避けながらの滑降となる。途中、クレバスが1箇所あったが無事六ノ沢に下りる
事が出来た。
ルンゼへのエントリーはこんな感じで結構急斜面
ルンゼをあっと言う間に滑降していく(佐藤氏)
ルンゼの滑降(吉田)
ルンゼ下部の村石氏
ルンゼ上部滑降(吉田)
ここからは登りに確認しており問題ない。デブリはあるものの沢幅も広くなり快適に下り大滝の上部から5分
ほど登り返せば七ノ沢で、登りルートと合流し大休止。
後はデブリや落石を避けながらひたすら滑れば堰堤で滑降終了。林道を10分ほど歩けば新穂高。
穴毛大滝をバックに滑降
穴毛谷の滑降、終点の堰堤が近い
トラックデータ
念願の穴毛谷であったが、笠ヶ岳山頂と播隆平、六ノ沢も楽しめて満足の行く山行で、GWの不完全燃焼を補って余りある
成果であった。